キジしろ文庫

ミステリーや文芸小説、啓発書などの感想やレビュー、エンタメや暮らしの体験と発見をおすすめ・紹介!

蓮始めて華く

報恩謝徳! エアコンクリーニング(分解・高圧洗浄・部品洗浄・組立、室外機清掃)をしてもらいました。 そもそも、吹き出し口などの汚れが常々気になってましたし、コロナは相変わらずおさまる気配もないし、前回清掃がいつかを思い出せないくらい放置して…

チェーホフ「かもめ・ワーニャ伯父さん」

あらまし 恋と名声にあこがれる女優志望の娘ニーナに、芸術の革新を夢見る若手劇作家と、中年の流行作家を配し、純粋なものが世の凡俗なものの前に滅んでゆく姿を描いた『かもめ』。失意と絶望に陥りながら、自殺もならず、悲劇は死ぬことにではなく、生きる…

サマセット・モーム「モーム短篇選」(上)

あらまし 長篇小説『人間の絆』『月と六ペンス』の作家サマセット・モーム(一八七四‐一九六五)は、絶妙な語り口と鋭い人間描写で読者を魅了する優れた短篇小説も数多く残している。希代のストーリーテラー・モームの魅力を存分に楽しめる作品を厳選して収録…

ツルゲーネフ「はつ恋」

あらまし 16歳のウラジミールは、別荘で零落した公爵家の年上の令嬢ジナイーダと出会い、初めての恋に気も狂わんばかりの日々を過ごす。だが、ある夜、彼女のもとへ忍んで行く父親の姿を目撃する……。青春の途上で遭遇した少年の不思議な“はつ恋”の物語は、作…

ユーゴー「レ・ミゼラブル」(下)

あらまし 素性をかくして社会的な地位を得たジャン・ヴァルジャンだったが、警部ジャヴェルの疑いの目がつきまとう。慈しんで育てた孤児の少女コゼットは美しく成長して青年マリユスと恋におち、ジャン・ヴァルジャンは複雑な思いで見守る。中学以上。(文庫…

ユーゴー「レ・ミゼラブル」(上)

あらまし ひときれのパンを盗んだために、19年間もの監獄生活を送ることになったジャン・ヴァルジャンの波瀾に満ちた生涯を描く。19世紀前半の激動の時代に生きる人びとの群像を描く大パノラマ『レ・ミゼラブル』の少年少女版。中学以上。(文庫本裏表紙より…

細谷功「具体と抽象ー世界が変わって見える知性のしくみ」

あらまし 永遠にかみ合わない議論、罵(ののし)り合う人と人。その根底にある「具体=わかりやすさ」の弊害と、「抽象=知性」の危機。具体と抽象の往復思考で見えてくる対立の構造と知性のありようとは?(本書帯表紙より) (function(b,c,f,g,a,d,e){b.Moshim…

アーサー・ミラー「セールスマンの死」

あらまし かつて敏腕セールスマンで鳴らしたウイリー・ローマンも、得意先が引退し、成績が上がらない。帰宅して妻から聞かされるのは、家のローンに保険、車の修理費。前途洋々だった息子も定職につかずこの先どうしたものか。夢に破れて、すべてに行き詰ま…

及東枯るる

邯鄲の夢! 先日、用事を足しに、西新宿のパークタワーへ行ってまいりました。ふだん、高層ビルに慣れていないせいか、いささか圧倒されました。 この新宿パークタワーは、近くの都庁舎と同じ丹下健三の設計のせいか、全体がどことなく似ています。52階建…

ジーン・ウェブスター「あしながおじさん」

あらまし 孤児院で育ったジュディの人生に、とびきりのチャンスと幸せが舞い込んできた。名を名乗らない裕福な紳士が、奨学金を出して彼女を大学に通わせてくれるという。ただし条件がひとつ。毎月、手紙を書いて送ること。ジュディは謎の紳士を「あしながお…

梅の子黄ばむ

無念無想! 先だって、久しくなかった近親の方のお葬式に行ってきました。コロナ下火のなかでの田舎のお葬式でした。どうなることやらと思ってましたが、お通夜、告別式の参列や焼香、読経などの式次第は、ほぼコロナ前と変わりませんでした。ただし、 ・通…

サマセット・モーム「人間の絆」(下)3/3

あらまし イギリスに戻ったフィリップの前に、傲慢な美女ミルドレッドが現れる。冷たい仕打ちにあいながらも青年は虜になるが、美女は別の男に気を移してフィリップを翻弄する。追い打ちをかけられるように戦争と投機の失敗で全財産を失い、食べるものにも事…

サマセット・モーム「人間の絆」(下)2/3

あらまし イギリスに戻ったフィリップの前に、傲慢な美女ミルドレッドが現れる。冷たい仕打ちにあいながらも青年は虜になるが、美女は別の男に気を移してフィリップを翻弄する。追い打ちをかけられるように戦争と投機の失敗で全財産を失い、食べるものにも事…

サマセット・モーム「人間の絆」(下)1/3

あらまし イギリスに戻ったフィリップの前に、傲慢な美女ミルドレッドが現れる。冷たい仕打ちにあいながらも青年は虜になるが、美女は別の男に気を移してフィリップを翻弄する。追い打ちをかけられるように戦争と投機の失敗で全財産を失い、食べるものにも事…

サマセット・モーム「人間の絆」(上)2/2

あらまし 幼くして両親を失い、牧師である伯父に育てられた青年フィリップ。不自由な足のために劣等感にさいなまれて育ったが、いつしか信仰心を失い、芸術に魅了されてパリに渡る。しかし若き芸術家仲間と交流する中で、自らの才能の限界を知り、彼の中で何…

サマセット・モーム「人間の絆」(上)1/2

あらまし 幼くして両親を失い、牧師である伯父に育てられた青年フィリップ。不自由な足のために劣等感にさいなまれて育ったが、いつしか信仰心を失い、芸術に魅了されてパリに渡る。しかし若き芸術家仲間と交流する中で、自らの才能の限界を知り、彼の中で何…

紅花栄う

尺沢之鯢! ママチャリの前輪タイヤの擦り減りがひどかったので(溝なく、ツルツル)、購入した自転車屋さんへ持ち込み、交換してもらいました。以前、後輪タイヤの交換もしてもらっていたところです。最近は、ごく近所のお使いで乗る程度だったのですが、何…

フィリパ・ピアス「トムは真夜中の庭で」

あらまし 友だちもなく退屈しきっていたトムは,真夜中に古時計が13も時を打つのをきき,昼間はなかったはずの庭園に誘い出されて,ヴィクトリア時代のふしぎな少女ハティと友だちになります。歴史と幻想が織りなす傑作ファンタジー ○小学5・6年以上 (…

川端香男里「トルストイ『戦争と平和』2013年6月(NHK100分de名著)」

あらまし 人はいかに生きるべきか 個人は無力であるー 他者なしに世界は創りえない (本書表紙より) (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript ||c.scripts[c.scripts.length-…

ヘミングウェイ「武器よさらば」(下)

あらまし 傷が癒え、再び前線へと戻るフレデリック。しかし戦況は厳しく、イタリア軍は敗走を余儀なくされる。フレデリックは戦線を離脱し、命がけでキャサリンのもとへ帰り着く。結婚を誓い、スイスへ脱出する二人。だが、戦場の中で燃え上がった愛の結末は…

ヘミングウェイ「武器よさらば」(上)

あらまし 第一次世界大戦の北イタリア戦線。負傷兵運搬の任務に志願したアメリカの青年フレデリック・ヘンリーは、看護婦のキャサリン・バークリと出会う。初めは遊びのつもりだったフレデリック。しかし負傷して送られた病院で彼女と再会、二人は次第に深く…

ヘッセ「シッダールタ」

あらまし シッダールタとは、釈尊の出家以前の名である。生に苦しみ出離を求めたシッダールタは、苦行に苦行を重ねたあげく、川の流れから時間を超越することによってのみ幸福が得られることを学び、ついに一切をあるがままに愛する悟りの境地に達する。――成…

モリエール「人間ぎらい」

あらまし 主人公のアルセストは世間知らずの純真な青年貴族であり、虚偽に満ちた社交界に激しい憤りさえいだいているが、皮肉にも彼は社交界の悪風に染まったコケットな未亡人、セリメーヌを恋してしまう――。誠実であろうとするがゆえに俗世間との調和を失い…

ジッド「田園交響楽」

あらまし 身よりもなく、まったく無知で動物的だった盲目の少女ジェルトリュードは、牧師に拾われ、その教育の下でしだいに美しく知性的になっていった。しかし待ち望んでいた開眼手術の後、彼女は川に身を投げて死んでしまう。開かれた彼女の眼は何をみたの…

バルザック「ゴリオ爺さん」

あらまし 出世の野心を抱いてパリで法学を学ぶ貧乏貴族の子弟ラスティニャックは、場末の下宿屋に身を寄せながら、親戚の伝を辿り、なんとか社交界に潜り込む。そこで目にした令夫人は、実は下宿のみすぼらしいゴリオ爺さんの娘だというのだが…。フランス文…

ヘミングウェイ「老人と海」

あらまし 数カ月続く不漁のために周囲から同情の視線を向けられながら、独りで舟を出し、獲物がかかるのを待つ老サンチャゴ。やがて巨大なカジキが仕掛けに食らいつき、三日にわたる壮絶な闘いが始まる…。決して屈服しない男の力強い姿と哀愁を描く、ヘミン…

ジッド「狭き門」

あらまし 美しい従姉アリサに心惹かれるジェローム。二人が相思相愛であることは周りも認めていたが、当のアリサの態度は煮え切らない。そんなとき、アリサの妹ジュリエットから衝撃的な事実を聞かされる…。本当の「愛」とは何か、時代を超えて強烈に問いか…

森博嗣「リアルの私はどこにいる?」

あらまし ヴァーチャル国家・センタメリカが独立した。南米の国や北米の一部も加え一国とする構想で、リアル世界とは全く別の新国家になるという。リアルにおける格差の解消を期待し、移住希望者が殺到。国家間の勢力図も大きく塗り替えられることが予想され…

マーサ・ウェルズ「逃亡テレメトリー」

あらまし かつて大量殺人を犯したとされたが、その記憶を消されていた人型警備ユニットの〝弊機〟。紆余曲折のすえプリザベーション連合に落ち着いた弊機は、ステーション内で他殺体に遭遇する。弊機はミステリー・メディアを視聴して拾った知識を活かして捜…

イプセン「人形の家」

あらまし 小鳥のように愛され、平和な生活を送っている弁護士の妻ノラには秘密があった。夫が病気の時、父親の署名を偽造して借金をしたのだ。そのことを知った夫は社会的に葬られることを恐れ、ノラをののしる。問題は解決し、夫は再びノラの意を迎えようと…