キジしろ文庫

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川端香男里「トルストイ『戦争と平和』2013年6月(NHK100分de名著)」

あらまし

 人はいかに生きるべきか

 個人は無力であるー

 他者なしに世界は創りえない

 (本書表紙より)

 よみおえて、おもうこと

 雑感・私見レビュー:星1 

《以下、ネタバレを含みます。ご注意ください。》

 本書からは、「戦争と平和」とは、ナポレオンのロシア遠征であるアウステルリッツの戦いやボロジノの戦い、モスクワからの退却などの歴史を背景に、主に四貴族家族での戦闘や戦死(アンドレイ、アナトール)・財産相続にもからむ恋愛や結婚(ナターシャとピエール、ニコライとマリア)・離婚などを通じた、自然的な?ロシア的な?人生の生き甲斐ややり直しを見い出すもの?かなと思いました(本書でも、多くの人名・地名が登場し、話がとっ散らかっていそうで、焦点や関心事は読み手に任されているように感じました)。なお、四貴族の系図の第1部から第4部に至る変遷を表す、人間関係の図示は、理解の助けになると思いました。

(参考引用)

P14 ※トルストイ主義

 1880年代、トルストイは「山上の垂訓」(マタイによる福音書)中に、怒るなかれ、姦淫するなかれ、誓うなかれ、暴力をもって悪に抗するなかれ、戦うなかれという五つの戒律を見出し、これをキリスト教の根幹と考えた。そこから、この戒律に基づき、農民にならった簡素で労働を尊ぶ生活を理想とする、ピューリタン的でアナーキズム的性格の濃い生き方、すなわちトルストイ主義を確立する。

 (2022.06)

CM 

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