キジしろ文庫

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京極夏彦「邪魅の雫」(上)

あらまし

「邪悪な陰謀が陰で渦巻いているかもしれん」。榎木津の縁談が先方から悉く断られる。その理由を、榎木津の従兄にあたる今出川の命令で、益田は調べ始める。その頃、小松川署勤務の青木文蔵は、江戸川、大磯で発生した毒殺事件の関連を調査していた。そして、被害者の一人が榎木津の縁談相手の妹だったと判明する。 (文庫本裏表紙より)

 よみおえて、おもうこと

 雑感・私見レビュー:星1

《以下、ネタバレを含みます。ご注意ください。》

 1/3分割です。公安一課も出張る、青酸カリ連続殺人事件のようです。まだ、事件の頭出し段階です。

 以下、備忘メモとなります。

①福山家、宇都木家、来宮家(大磯海岸女学生変死、妹)と、榎木津の縁談が断られる。

②江藤徹也(澤福商店)が、朝の配達時に、小鉢を届けようとして、真壁恵が借りた後住まわせている、もう一人の真壁恵(以前、澤福を手伝っていた。真壁恵の幼馴染で、見知らぬ男の付き纏いが原因で破談し、隠遁中だった宇都木実菜。)が、すみれ荘で亡くなっているのを発見。その配達途中、湯呑を持つ見覚えのある男を目撃、それは大磯海岸の事件時も目撃していたものだった。壜・雫がカギ?

・画家の西田新造を扱う画商の原田美咲は、真壁恵とは知己ですみれ荘賃貸の保証人。

・元刑事の大鷹篤志は、仮住まいの提供と引換えに、更なる負債と取り立ての身代わりとなったもう一人の真壁恵の監視や警護を、真壁恵(婚約者の負債返済・婚約解消により、すみれ荘へ。)から引き受ける。

・もう一人の真壁恵は、絵のモデルとして、西田邸に通いつめていた。

③宮川商事社員の澤井健一が河原で変死。現場付近で目撃されたチンピラの赤木大輔(失踪)には、澤井と同一の関係する女性が存在(澤井はシズカとかシズコ、赤木はミナと呼ぶ)。赤木は、澤井を会社から現場まで尾行し、その夜に平塚へ女連れで移動した。澤井はアル中のため、常に持っていた水筒が現場では、見つかっていない。澤井が女を強請り、赤木が始末?(2020.08)

では、また!