キジしろ文庫

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京極夏彦「鉄鼠の檻」(一)

あらまし

「此の度手放したき品は今迄の品とは違ひて、世に出る事は有り得ぬ神品也」。禅僧・小坂了稔の手紙に心惹かれて箱根の老舗旅館、仙石楼に投宿した骨董屋の今川は元医師の老人・久遠寺を知る。が、二人が発見したのは世にも奇妙な小坂の屍。思えばそれが謎の巨刹、明慧寺を舞台の惨劇の始まりだった…。(文庫本裏表紙より)

 よみおえて、おもうこと

 雑感・私見レビュー:星1

《以下、ネタバレを含みます。ご注意ください。》

 1/4なので、以下、備忘録程度に記します。コメントなしです。

 空中に浮かぶ坊主、庭で死んでいた坊主が、雪の仙石楼にて以下の人たちのまわりで起き、久遠寺に依頼された榎木津礼二郎がその謎解きをします。

・今川雅澄(蒔絵師家系の次男の古物商、明慧寺の僧の小坂了稔(亡)との商談を予定)

久遠寺老人(元開業医で宿の居候)

・飯窪季世恵(仙石原が実家、修行僧の脳波解析の協力についての企画者)

・實録犯罪記者の鳥口守彦と希譚月報記者の中禅寺敦子(明慧寺の和田慈行取材予定)

 他方、笹原氏依頼の古書の鑑定のために、京極・関口夫妻が、箱根湯本の富士見屋に連れだってやってきます。そこの親爺から関口は「成長しない迷子」、按摩さんから「鼠と語る僧が殺めた牛(人)という、鼠の坊主。さらに残していった修証一等、漸修で悟入するは難儀なことという言葉」を聞いたものの、深入りしないよう、京極堂からくぎをさされます。しかし、関口は榎木津のお守り役として、仙石楼に呼び出され、さらに明慧寺へ赴くことになります。

 明慧寺は、無檀家無名の古寺で、総務人事担当の和田慈行、風紀教育担当の中島祐賢、台所担当の桑田常信、生臭で建設担当の亡くなった小坂了稔、一番偉い覚丹禅師ら幹部からなってます。関口らは、宿泊しながら取材と事情聴取を進めますが、その折、成長しない迷子に出会ってしまいます。(2020.03) 

では、また!