キジしろ文庫

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村上たかし「ピノ:PINO」

あらまし

「ボクハ・・・ボクとシテ

お母さんに愛されてみたカッタ・・・・・・」

世界で初のシンギュラリティ(人間の知能を超える)に到達した

AI「PINO」を搭載した量産型人型ロボットのピノ

とある貧民街に、認知症を患うおばあさんを介護するピノがいた。

彼にコンピューターウィルスが侵入し、10日後に全機能が停止してしまうことにー。

心を持ってしまったAIとヒトとの交流を描く感動作!!

(単行本裏表紙より)

 よみおえて、おもうこと

 雑感・私見レビュー:星1 

《以下、ネタバレを含みます。ご注意ください。》

 以下は、備忘のための簡単なとりまとめです、参考まで。

 事故で亡くなった息子サトルとして、認知症のおばあさんの介護をする人型AIロボットのピノは、まさに人間の子供のようにふるまっていました。やがて、第二世代AIの開発に伴うピノの回収、回収漏れに対するネット上からのコンピューターウィルスによる機能停止がされてしまうことになりました。

 このようななか、登録抹消によって生き延びていたピノでしたが、徘徊してしまったおばあさんを捜すために、ネット接続をしたことから、残り10日の余命宣告を受けます。しかし、ピノは、同時にその代償に、機械の感じ方にはなかった、知覚や感性、こころの世界を持ちました。

 心をもったピノは、サトル(AIロボット)ではなくピノ(生まれた人格)として、最後までおばあさんの側に付き添いました。そして人間の愛情をしっかりと感じ、そのひとつひとつが心に残る大切な時間を精一杯過ごし、旅立ちました。

 (2022.04)

CM 

 最後までおつきあい頂きましてありがとうございました。

では、また!