キジしろ文庫

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龍造寺慶、田上嘉一「弁護士ドットコムの「身近なトラブル相談室」マンガで解決! パワーハラスメント~企業コンプライアンス編1~」

あらまし

 ありそうでなかったビジネス・実用コミックのリリースを目指す Futabasha Culture Comic Seriesの挑戦

一、ムダにマンガが面白い!

 本シリーズのマンガは、ただの図解イラストではなく、実際にコミック誌で活躍する執筆陣が本気で描いた“本格派青年コミック”です。本作も、マンガとしてフツーに楽しめるよう、壮大なサスペンスになっています。

一、圧倒的な情報量!

 本シリーズの解説ページは、単なるマンガのおさらいではなく、内容をとことん吟味した“本格的なハウツー本”です。本書の解説文も、実際の判例を提示しながらレクチャーする重厚な内容となっています。

一、難しい内容なのに一気読みできる!

 圧倒的な情報量を誇るため、マンガ、解説文ともに、とても文字が多いです。難解なジャンルでこの文字量だとすぐに挫折してしまいそうですが、サクサク読めるようにマンガと文章の構成を工夫しました。(単行本帯紙より)

よみおえて、おもうこと 

 雑感・私見レビュー:星1

《以下、ネタバレを含みます。ご注意ください。》

 本書の内容は、礼儀作法のマナーブックようなもので、堅苦しくなく、あっさり、ざっくりしているので、とっつきやすく、お手軽な感じで取り込みやすいと思います。また、使い回しとしては、やってはいけない集として、手元に置いておいて、気になったら広げられる本にもなれます。

 さて、マンガを見ての感想ですが、法律といった出口だけでなく、入口について想像します。どうやら、パワハラは、訳もなく相手にさせられてしまうようなので、相手につけいるスキを見せないように、ふだんから、キレる・イキがる・カマすなどのワルも必要だと思いました。

・想像その1:「気に入らネエ、ヤキいれろ」など、周囲の視線や評価を強く意識した結果、現状の不満をかかえ、ほぼいいがかり的に、手っ取り早い対人関係に持ち込む(当人の劣等感の裏返し)。

・想像その2:威嚇・恫喝する、孤立させる・排除する、挑発する、見せしめにする、嫌がらせをする・嵌める、アラ探しをする・弱みにつけ込む・逆なでする・傷つける、やりこめる・いたぶる、上から目線で見下す・蔑む、しかも、執拗に激しく、また、公然と隠れてと、人の心をもてあそぶことを悦ぶといった嗜虐心などの悪意(当人のビョーキ)

 なお、マンガにも出てきました労使交渉(タテ構造の立て付け)については、そのテーブルにのせ、そういう組織なのだと明らかにするステップは必要なんじゃないかなと思いました。

 また、このようなハラスメントといった正義や倫理を持ち出すといった、弱者側に潜む傲慢さ(弱者に正義ありという奇妙な転換、しかも多数となって(奴隷道徳))に留意しないといけないのだと思う。調子に乗って、個人攻撃となれば同類だし、求めるべき反省点や改善点などの真理を見失うことで、モノゴトを劣化させてしまいかねませんヨネ。(2020.05)

では、また!