池上彰「世界を変えた10冊の本」
あらまし
『聖書』の基礎を知ることでみえる歴史の流れとは?革命の原動力となった『資本論』の理論とは?『コーラン』『種の起源』『アンネの日記』からケインズ、フリードマンの経済書まで、世界史に大きな影響を与えた10冊を池上彰が厳選、その内容と歴史的意義を解き明かす。現在の国際問題や思想の源泉がわかる、現代人、必読の教養書。 (文庫本裏表紙より)
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よみおえて、おもうこと
雑感・私見レビュー:★星1
《以下、ネタバレを含みます。ご注意ください。》
本書は、国際紛争やテロ・ソ連崩壊やリーマンショックなどの政治・経済・金融問題、環境問題など世界を席巻し、なお生きる潮流はどこから、なぜ生じたのか、その問いに答える10冊の解説です。
また、本書は、難解・ぶ厚い・今さらの名作を、当時の背景や現在での意味合いをはじめ、引用を含めながら、ポイントを絞って分かりやすく述べてくれています。ただし、全体をサラリとすくっているだけに、読み終えたあとは漠とするばかりで、残るものはほとんどありません。例えれば、社会科の授業を聴いているようなものです。
なので、自分の問題意識をもちながら、本書にとりかかったり、疑問・気にかかる・もう少し突っ込んでみたいなどを思って、次を手にする手がかりになる本なのだと思います。(2020.07)