キジしろ文庫

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ダグラス・アダムス「銀河ヒッチハイク・ガイド」

あらまし

 銀河バイパス建設のため、ある日突然、地球が消滅。どこをとっても平凡な英国人アーサー・デントは、最後の生き残りとなる。アーサーは、たまたま地球に居た宇宙人フォードと、宇宙でヒッチハイクをするハメに。必要なのは、タオルと“ガイド”―。シュールでブラック、途方もなくばかばかしいSFコメディ大傑作!(文庫本裏表紙より)

 よみおえて、おもうこと

 雑感・私見レビュー:星1 

《以下、ネタバレを含みます。ご注意ください。》

 主人公たちは、全く別の世界で起きているモノゴトが、他人事のようにして、かかわりをもってきて、成り行き任せにしかならない、不条理で不完全な世界にいます。ここで、素朴に生命を生き延びようとしていることに対して、これを癇に障るのか・空しく思うのか・笑うのか?は、捉え方しだいなのでしょう。なので、本書のように、表面にだけ着目し、しかもユーモラスにポジティブにも表わすこともありなんだと、思いました。

 さて、以下は簡単なとりまとめです、参考まで。

・地球は、銀河バイパス建設のために取り壊されてしまい、滅亡します。

・主人公は、友人であり、銀河ヒッチハイクガイドの現地調査宇宙人によって、唯ひとり脱出し、宇宙船に拾ってもらいます。しかし、この宇宙船こそ、画期的な駆動法の開発により、銀河バイパス自体が不要となると公式発表された、そのものでした。

・宇宙船には、地球上で、かつて主人公から船長が横取りし、ナンパした女性とそのペットのねずみがいました。また船長は銀河帝国元大統領ですが、宇宙船を進水式の際に強奪し、警察から逃走中の身です。さらに、現地調査宇宙人とは、またいとこの関係です。

・宇宙船は、脳をいじくりまわされて、行き当たりばったりと富と名声を求めた??船長によって、惑星マグラシアに着陸します。マグラシアとは、富裕層のオーダーメイドの豪華惑星の建造に応えてきた伝説の惑星です。現在は不景気により休業中でしたが、主人公たちは潜入します。

・そこには、惑星製造の依頼主で、汎次元超知性であるねずみがいました。

 1000万年前、超知性汎次元生物は、人生の意味についての議論にうんざりしていました。そこで、最終解決のためにスパコンを製造しました。「生命、宇宙、その他もろもろの回答」を求めましたが、750万年後に得た解答は、「42」と意味不明でした。そこで、何を問うのかがわかれば、答えの意味がわかると、スパコンに諭され、製造された有機コンピューターが地球でした。

 しかし、その解答間近に、地球は取り壊されてしまったことから、ねずみは、生き残りの地球人である主人公の頭脳を強引に買い取ろうします。ここは、何とか切り抜けますが、今度は警察に取り囲まれます。ここで、宇宙船から連れてきて、見張りをさせていた重度鬱病のアンドロイドが、宇宙観を警察船のコンピューターと会話したことで、障害(自殺)が発生し、助かりました。

 主人公たちは、難を逃れたことから、マグラシアを後にし、ヒッチハイク継続します。

(2021.06)

CM 

 最後までおつきあい頂きましてありがとうございました。

では、また!