キジしろ文庫

ミステリーや文芸小説、啓発書などの感想やレビュー、エンタメや暮らしの体験と発見をおすすめ・紹介!

SF・ホラー・ファンタジー

アーシュラ・K・ル・グィン「風の十二方位」

あらまし 銀河のかなたのフォーマルハウト第二惑星で、セムリは<海の眼>と呼ばれる首飾りを夫ダハールに贈ろうとするが・・・第一長篇『ロカノンの世界』序章となった「セムリの首飾り」をはじめ<ゲド戦記>と同じく魔法の支配する多島世界を舞台とした「解…

カレル・チャペック「山椒魚戦争」

あらまし 赤道直下の島の入江には黒々とした不思議な生物が棲んでいた。現地では山椒魚に似た姿から、魔物と怖れられていたかれらだったが、じつは高い知能をそなえていたのだ。自然の中で生きる無垢な山椒魚が現代文明と出会ったとき、その内面に生じた重大…

ロバート・F・ヤング「たんぽぽ娘」

あらまし たんぽぽ色の髪が風に舞う、未来から来た女はいった。「おとといは兎を見たわ、きのうは鹿、今日はあなた」…SF作家ロバート・F・ヤングは、生涯で約二百作の短編を遺した。その魅力を日本で初めて紹介した名訳者・伊藤典夫の編集でおくる、甘く切な…

ジェイムズ・P・ホーガン「ガニメデの優しい巨人」

あらまし 木星最大の衛星ガニメデで発見された二千五百万年前の宇宙船。その正体をつきとめるべく総力をあげて調査中の木星探査体に向かって、宇宙の一角から未確認物体が急速に接近してきた。隊員たちが緊張して見守るうち、ほんの五マイル先まで近づいたそ…

マイケル・クライトン「アンドロメダ病原体」

あらまし 事件はアリゾナ州の小さな町、人口48人のピードモントで起きた。町の住人が一夜で全滅したのだ。軍の人工衛星が町の郊外に墜落した直後のことだった。事態を重視した司令官は直ちにワイルドファイア警報の発令を要請する。宇宙からの病原体の侵入――…

ダグラス・アダムス「銀河ヒッチハイク・ガイド」

あらまし 銀河バイパス建設のため、ある日突然、地球が消滅。どこをとっても平凡な英国人アーサー・デントは、最後の生き残りとなる。アーサーは、たまたま地球に居た宇宙人フォードと、宇宙でヒッチハイクをするハメに。必要なのは、タオルと“ガイド”―。シ…

ジェイムズ・P・ホーガン「星を継ぐもの」

あらまし 月面で発見された真紅の宇宙服をまとった死体。だが綿密な調査の結果、驚くべき事実が判明する。死体はどの月面基地の所属でもなければ、ましてやこの世界の住人でもなかった。彼は五万年前に死亡していたのだ!一方、木星の衛星ガニメデで地球の物…

スタニスワフ・レム「エデン」

あらまし 惑星エデンに、6人の地球人科学者を乗せた宇宙探査船が不時着した。だが、地表で彼らが見たものは、巨大な生体オートメーション工場、その大量の廃棄物、そしてエデン人の累々たる死骸の堆積だった。一つの個体が労働部分と思考部分に分かれた複体…

グレッグ・ベア「ブラッド・ミュージック」

あらまし 遺伝子工学の天才ウラムは、自分の白血球をもとにコンピュータ業界が切望する生体素子を完成させた。だが、会社から実験中止を命じられたウラムは、みずから創造した“知能をもつ細胞"を捨てきれずに、体内に注射して研究所からもちだしてしまった………

アーシュラ・K・ル・グィン「影との戦い ゲド戦記1」

あらまし アースシーのゴント島に生まれた少年ゲドは、自分に並はずれた力がそなわっているのを知り、真の魔法を学ぶためロークの学院に入る。進歩は早かった。得意になったゲドは、禁じられた魔法で、自らの“影”を呼び出してしまう。(文庫本裏表紙より) /…

スタニスワフ・レム「ソラリスの陽のもとに」

あらまし 菫色の霞におおわれ、たゆたう惑星ソラリスの海。一見なんの変哲もない海だったが、内部では数学的会話が交わされ、みずからの複雑な軌道を修正する能力さえもつ高等生命だった!人類とはあまりにも異質な知性。しかもこの海は、人類を嘲弄するよう…

クリストファー・プリースト「逆転世界」

あらまし 〈地球市〉と呼ばれるその世界は全長千五百フィート、七層から成る要塞のごとき都市だった。しかも年に三十六・五マイルずつレール上を進む、可動式都市である。この閉鎖空間に生まれ育った主人公ヘルワードは成人し、初めて外界に出た……そこは月も…

アイザック・アシモフ「永遠の終り」

あらまし 時のはざまを彷徨し未来の安寧と平和のため過去を矯正する資格をもつ<永遠人>。厳しい訓練と教育を受けたハーランは15歳のときに、時間管理機関<永遠>の研修生となり、やがてもっとも有能な技術士の一人となった。彼の担当は482世紀。この世紀…

スタニスワフ・レム「砂漠の惑星」

あらまし 6年前に消息をたった宇宙巡洋艦コンドル号捜索のため<砂漠の惑星>に降り立った無敵号が発見したのは、無残に傾きそそりたつ変わり果てた船体だった。生存者なし。攻撃を受けた形跡はなく、防御機能もそのまま残され、ただ船内だけが驚くべき混乱…

アイザック・アシモフ「はだかの太陽」

あらまし 地球の人類は鋼鉄都市と呼ばれるドームのなかで、人口過密に悩まされながら生きていた。一方、宇宙へ進出し、繁栄を謳歌している人類の子孫、スペーサーたちは各植民惑星に宇宙国家を築き、地球を支配下においている。数カ月前にロボット刑事ダニー…

アーシュラ・K・ル・グィン「闇の左手」

あらまし 遥かなる過去に放棄された人類の植民地、雪と氷に閉ざされた惑星ゲセン。<冬>と呼ばれているこの惑星では、人類の末裔が全銀河に類をみない特異な両性具有の社会を形成してた。この星と外交関係をひらくべくやってきた人類の同盟エクーメンの使節…

ロバート・A・ハインライン「銀河市民」

あらまし 太陽系を遠く離れた惑星サーゴンでは、およそ時代おくれな奴隷市場が開かれていた。薄汚れ、やせこけた、生傷だらけの少年ソービーを買いとったのは、老乞食バスリムだった。だが、ただの乞食とは思えぬ人格と知性を持ち、ときおり奇怪な行動を見せ…

フィリップ・K・ディック「トータル・リコール」

あらまし 夜ごと火星に行く夢を見ていたクウェールは、念願の火星旅行を実現しようと、リコール社を訪れるが……。現実と非現実の境界を描いた映画化原作「トータル・リコール」、犯罪予知が可能になった未来を描いたサスペンス「マイノリティ・リポート」(ス…

ジョン・スコルジー「老人と宇宙」

あらまし ジョン・ペリーは75歳の誕生日にいまは亡き妻の墓参りをしてから軍隊にはいった。それも、地球には二度と戻れないという条件で、75歳以上の男女の入隊しか認めないコロニー防衛軍に。銀河の各惑星に植民を始めた人類を守るためにコロニー防衛軍は、…

アイザック・アシモフ「ファウンデーションと地球〈下〉 ―銀河帝国興亡史〈5〉」

あらまし 盟友ペロラット、ガイア人の女性ブリスとともに地球を探す旅に出たトレヴィズは、まず最初に惑星コンポレロンに向かった。地球に関する記録がことごとく抹消されている中で、その星にだけは地球の伝説が残っているというのだ。わずかな手がかりをも…

アイザック・アシモフ「ファウンデーションと地球〈上〉 ―銀河帝国興亡史〈5〉」

あらまし 第二ファウンデーション捜索の任務を帯びたトレヴィズは、その途上で、惑星全体がひとつの精神を共有する超有機体ガイアを見出した。トレヴィズは人類の代表として、銀河の未来をガイアに委ねる決断をくだす。だが、その選択は果たして正しかったの…

アイザック・アシモフ「神々自身」

あらまし 西暦2070年。研究室の試薬ビンを手にした化学者フレデリック・ハラムは驚愕した。タングステンが入っているはずのそのビンには、我々の宇宙には存在しないプルトニウム186が入っていたのだ! それは〈平行宇宙〉からタングステンとの交換に送られて…

アイザック・アシモフ「ファウンデーションの彼方へ〈下〉 ―銀河帝国興亡史〈4〉」

あらまし 滅びたはずの第二ファウンデーションは実は生き残っており、銀河の歴史を蔭で操作しているのではないか?青年議員トレヴィズの大胆な推理は、第一ファウンデーションを震撼させた。ただちにトレヴィズは第二ファウンデーション探索の任務を与えられ…

アイザック・アシモフ「ファウンデーションの彼方へ〈上〉 ―銀河帝国興亡史〈4〉」

あらまし 設立から五百年、第一ファウンデーションは今、その力の絶頂にあった。野蛮な状態に逆行した周辺惑星を併合し、死にかけた帝国や恐るべき超能力を持つミュールや謎に包まれた第二ファウンデーションをも打ち負かし…天才科学者セルダンがうち立てた…

ロバート・A・ハインライン「異星の客」

あらまし 宇宙船ヴィクトリア号で帰った“火星からきた男”は、第一次火星探検の際に火星で生まれ、ただひとり生き残った地球人だった。世界連邦の法律によると火星は彼のものである。この宇宙の孤児をめぐって政治の波が押し寄せた。だが、”火星からきた男”に…

カート・ヴォネガット・ジュニア「スローターハウス5」

あらまし 時の流れの呪縛から解き放たれたビリー・ピルグリムは、自分の生涯を未来から過去へと溯る、奇妙な時間旅行者になっていた。大富豪の娘と幸福な結婚生活を送り……異星人に誘拐されてトラルファマドール星の動物園に収容され……やがては第二次世界大戦…

アイザック・アシモフ「第二ファウンデーション ―銀河帝国興亡史〈3〉」

あらまし 設立後300年で、第一ファウンデーションは瓦解してしまった。ハリ・セルダンが予見できなかった人間、超能力を持つミュールに撃破されてしまったのだ。だが、もうひとつのファウンデーション、謎に包まれた第二ファウンデーションが残されていた。…

アイザック・アシモフ「ファウンデーション 対帝国―銀河帝国興亡史〈2〉」

あらまし 天才科学者ハリ・セルダンによって辺境のターミナスに”ファウンデーション”が設置されてから二百年が経過した。はじめは百科事典編纂者の小さな共同体として発足したファウンデーションもやがて諸惑星を併合し、着々とその版図を拡大していった。だ…

アーサー・C・クラーク「2010年宇宙の旅」

あらまし 2010年、宇宙船アレクセイ・レオーノフ号は地球を旅立とうとしていた。10年前に遥か木星系で宇宙飛行士4人が死亡、1人が失踪した事件を調査し、遺棄された宇宙船ディスカバリー号を回収することがその任務だった。はたして真相は究明されるのか?そ…

アイザック・アシモフ「ファウンデーション ―銀河帝国興亡史〈1〉」

あらまし 第一銀河帝国は、何世紀にもわたってすこしずつ頽廃と崩壊をつづけていた。だが、その事実を理解している人間は、帝国の生んだ最後の天才科学者のハリ・セルダンだけだった! 彼は自ら完成させた心理歴史学を用いて、帝国の滅亡と、その後につづく…